
“観るのではない。そこにいるのだ。 もうひとつの体。もうひとつの運命。”
西暦2154年。人類は惑星ポリフェマスの最大衛星パンドラに鉱物採掘基地を開いている。この星は熱帯雨林のような未開のジャングル覆われていて獰猛な動物と”ナヴィ”という先住種族が暮らしており、森の奥には地球のエネルギー問題解決の鍵となる希少鉱物の鉱床がある。この星の大気は人間に適さないので屋外活動にはマスクを着用する必要があり、ナヴィと意思疎通し交渉するために人間とナヴィの遺伝子を組み合わせて人間が作りあげた”アバター”が用いられた。

シリーズ
アバター シリーズ
映画館で観た。3D上映。メガネをかけてスクリーンを見た瞬間、パンドラの森が目の前に広がった。あの衝撃は、映画体験として生涯忘れないと思う。
ストーリーだけを取り出せば、植民地支配と先住民の抵抗という、何度も語られてきた話だ。「ダンス・ウィズ・ウルブズ」や「ポカホンタス」と構造が同じだという指摘は正しい。でもこの映画の本質はそこじゃない。ジェームズ・キャメロンが12年かけて作り上げた「あの世界に行ける」という体験。それが全てだった。
パンドラの夜。生物発光で森全体が青白く輝く。足を踏み出すたびに地面が光り、胞子が宙を舞う。あの映像を3Dの大画面で浴びた時、本当に別の惑星に立っている感覚があった。映画を「観る」のではなく「体験する」とはこういうことかと、初めて理解した。
ジェイクがイクランと初めて空を飛ぶシーン。あれは映画史に残る浮遊感だった。風を切る音、翼の振動、眼下に広がる浮遊する山々。手に汗を握るとかそういうレベルではなくて、本当に高所にいる感覚で足がすくんだ。椅子に座っているのに。
ネイティリが好きだった。最初はジェイクを敵視していたのが、少しずつ心を開いていく。「I see you」という言葉の意味が、単なる「見る」ではなく「理解する」「受け入れる」に変わっていく過程。ゾーイ・サルダナのモーションキャプチャーの芝居が、CGのキャラクターにちゃんと魂を宿していた。
最終決戦は映画館が揺れているかと思った。ナヴィと人間の戦争。あの物量と迫力。でもどれだけ派手な戦闘があっても、この映画で一番心に残っているのはパンドラの夜の森だ。静かで、美しくて、生きている世界。あの場所にもう一度行きたい。映画館を出た後、現実の街がやけに色褪せて見えた。キャメロンの狙い通りだったんだろう。
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脚本
ジェームズ・キャメロン
音楽
ジェームズ・ホーナー
上映時間
2時間42分
ステータス
Released
公開日
2009-12-16
日本公開日
2010-08-26
予算
約355.5億円($237M)
興行収入
約4385.6億円($2.9B)
製作国
アメリカ, イギリス
制作会社
Dune Entertainment, Lightstorm Entertainment, 20th Century Fox, Ingenious Film Partners