
“トンネルのむこうは、不思議の町でした。”
両親と共に引越し先の新しい家へ向かう10歳の少女、千尋。しかし彼女はこれから始まる新しい生活に大きな不安を感じていた。やがて千尋たちの乗る車はいつの間にか“不思議の町”へと迷い込んでしまう。その奇妙な町の珍しさにつられ、どんどん足を踏み入れていく両親。が、彼らは“不思議の町”の掟を破ったために豚にされてしまう。
映画館で見た。宮崎駿の映画は、始まる前からもうワクワクする。あの独特の空気感、「これから何かすごいものが始まる」という予感。そして宮崎駿は、その期待を必ず超えてくる。
物語は、ごく普通の日常から始まる。引っ越しの途中、家族で迷い込んだ不思議な場所。最初に感じるのは、好奇心と、どこか不気味な違和感だ。見慣れた世界が少しずつ歪んでいき、気づけばもう戻れない場所に立っている。その導入の巧みさに、最初の数分で完全に心を掴まれた。
美しい色彩、息をのむような背景、そして次から次へと現れる想像を超えた世界の広がり。湯屋の壮大さ、不思議な生き物たち、どこまでも続く水の上の線路。一つひとつの場面が、無限の想像力から生み出された芸術のようで、その世界の中にいるだけで心が満たされていく。
千尋、ハク、カオナシ、湯婆婆、リン。それぞれのキャラクターが驚くほど生き生きしていて、彼らの感情や葛藤が自然に伝わってくる。だからこそ、この世界にただ身を置いているだけで、心地よく、楽しい。
宮崎ワールドに入り浸るあの時間は、本当に幸せな時間だった。日本のアニメーションの、これ以上ない最高傑作だと思う。
監督
脚本
宮崎駿
音楽
久石譲
上映時間
2時間5分
ステータス
Released
公開日
2001-07-20
日本公開日
2001-07-20
予算
約28.5億円($19M)
興行収入
約412.4億円($275M)
製作国
日本
制作会社
Studio Ghibli, Tokuma Shoten, Nippon Television Network Corporation, Mitsubishi, dentsu, TFC